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本 [文庫] (1990-10) ASIN: 402260607X
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著者 : 開高 健,
レーベル : 朝日新聞社,
製造元 : 朝日新聞社,
ページ数 : 300p
高さ : 55cm
サイズ : 575cm
重量 : 9kg
幅 : 417cm
出版社 : 朝日新聞社,
スタジオ : 朝日新聞社,
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[カスタマーレビュー]
12人のカスタマーによる評価は 4.5 です(5点満点)
生と死の記録
[ 評価 : 5 ] 2009-06-30
実際に開高氏が部隊に飛び込み、回避することも出来た作戦行動にズルズルと参加していく
くだりは印象深った。そして死が濃厚に漂う戦場のありさまは恐ろしく臨場感があった。
そしてそれ以上心に残ったのことは、氏が何気なく書いてある、
「結局、この戦争において得するは誰なのか?」という疑問である。
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ムッとにおうような従軍記
[ 評価 : 3 ] 2009-06-26
これは、開高健の従軍記である。
開高の行動範囲において、美談でなく誇張でもない見たままが書かれている、と信じたくなる内容である。ベトコン(と疑われた少年)の公開処刑や、自ら巻き込まれ、逃げに逃げた戦闘などは、当人にしか書けない。
ベトナム戦争(またはインドシナ戦争)の顛末を歴史的に記述したものではないから、その目的においては得るものは薄い。
しかし、なぜ戦争が泥沼化したまま収束しないのか、寧ろ悪化していくのか、それを教科書的に国家レベルで俯瞰するのではなく、戦争が戦争を創り出している悲惨を、現地の人や米軍兵士の言葉を借りて表現することは、このような記録において、初めて可能なのだと思う。
「ベトナム戦争に、前線はない」これは衝撃的であった。
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40年も前の話なのに・・・
[ 評価 : 5 ] 2009-06-24
私が小学生の頃、自宅の白黒テレビでは連日のようにベトナム戦争に関する報道が流れていました。ニクソンとかキッシンジャーとかマクナマラとかウェストモーランド(以上敬称略)などと言う名前を聞かない日は皆無で、ニュースの画面に出る破壊された車両や燃え上がる家屋、逃げ惑う人々を見る事も多かったと記憶しています。
(現在の恐怖映画みたいに死体が大映しになるようなことは少なかったのですが、ベトコンらしき人物の頭に向けて至近距離から回転式拳銃を発射して、その場に崩れ落ちた人の頭から血が噴水のように吹き上がる映像や、米軍機がナパーム弾を投下し、炸裂した直後に全裸の女の子が走って逃げてくる画像などは今でも脳裏に焼き付いています)
ところで肝心なこの「ベトナム戦記」ですが、著者が実際に戦場に赴き、米軍の広報官に「ようこそいらっしゃいました!!」とにこにこ顔で迎えられて軍用ヘリに乗り、最前線のキャンプに移動し、そこで苦悩しながら戦う兵士達と生活を共にして書いただけあって、とても読み応えがあります。戦闘中は阿修羅の如く全身弾薬庫みたいな兵士達も、普段はエッチな写真や映画を見て笑い転げたりヤジを飛ばしたりする普通の「人間」であること等、微に入り細に渡って描写されているところなどは圧巻であろうと思います。
私にとっても少年の銃殺場面の写真は確かにきついですが、それよりも道ばたに転がっているベトコン(か、どうか定かではない)少年の死体を冷ややかに眺めながら、自転車の向う側で薄ら笑いを浮かべて通り過ぎようとする黒服の男性に戦争の狂気を痛感しました。
太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争・・・・そして世界中の方方で戦禍は今現在も絶えることはありませんが、ほんの70年前は、日本も似たようなものではなかったろうかと思います。近隣に核開発に血道を上げる物騒な国が存在している事を思えば、臨戦国家の狂乱振りを詳細に伝えるこの作品には一読の価値は充分あると思います。
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冒険心が掻き立てられる
[ 評価 : 3 ] 2009-02-01
ベトナムへ行ってから読むとかなり面白いです。
戦時のことがよくわかるし、彼の文章を読んでいると冒険心が掻き立てられます。
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40年以上経った今でも著者の鼓動と衝撃が伝わって来る従軍ルポ
[ 評価 : 4 ] 2009-01-04
本作品は文句なしに面白い。40年以上経った現在でも、その場のにおい、作者の鼓動が伝わって来る直截的な力を持つ従軍ルポルタージュである。長いベトナム戦争の中でアメリカの本格的介入が始まった1965年当初をカバー、その当時世界のメディアを驚愕させた僧侶の焼身自殺、日常化したクーデター、前線なき戦争といわれた戦闘の様相を、独特のユーモアを交え、第一人称による写実で表現された作品である。ベトナム戦争の終末期をやはり見事な文才で記述した近藤紘一の「サイゴンのいちばん長い日」とともに、日本人作家によるベトナム戦争関連著作の代表作であろう。
本書を読むにつけ、紛争が多発するにもかかわらず殆どの報道が外電の翻訳でしかなくなった今日の報道現場で、本質的な取材能力や精神がどれだけ欠如しているか深く考えさせられてしまう。
ただベトナム戦争が歴史的過去となった現在、この戦争がどのようなものであったか、どのように展開したのかを改めて紐解こうとした時、極く限られた時期と局面を一人称で書かれたという上記の特徴が逆に限界となって現れてくることも感じざるを得ない。
その意味で、報道記録という枠に囚われることなく、本書の背景となった経験を小説として昇華させた「輝ける闇」にこそ作者のベトナム戦争が最も見事な形で語られているのではなかろうか。
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