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本 [文庫] (2002-02-08) ASIN: 4069348670
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著者 : 高森 朝雄, ちば てつや,
レーベル : 講談社,
製造元 : 講談社,
高さ : 457cm
サイズ : 1031cm
重量 : 692kg
幅 : 638cm
出版社 : 講談社,
スタジオ : 講談社,
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[カスタマーレビュー]
9人のカスタマーによる評価は 5.0 です(5点満点)
生き物のような漫画
[ 評価 : 5 ] 2010-02-07
読む前のに事前情報としてジョーが真っ白に燃え尽きてしまうことを聞いたことがあり、話の結末が読めているとたかを踏んで読んでいました。しかしながら後半まで読んでいく中で、登場人物の生命力がぎらぎらと現れてきます。最終戦では結末を聞いたことがあるにもかかわらず、「これはもしかして勝利するかもしれない」とてにあせにぎってしまいます。実写のリアルタイムで行われている戦いを観戦しているようでした。最期の判定結果が読み上げられるところでは「どうかジョーに勝利を」とねがっている自分がいました。
どんな生き物でもそうです。たとえば犬や猫であっても、その性質をおおよそ知っていても、動物は予想外のことを次々に起こしていきます。ネコ科の生き物が俊敏であることを知っていても意外なところでけがをしたり、予想もしない行動に出たりと生き物はその姿を千変万化します。この漫画は単純にとらえてしまえば「紙の上に人間が書いた絵と文字が載せられたもの」であることは事実です。しかし、それはもはやインクと紙が合わさってできたものではなく、ある一定の生命を宿した生き物となって、さまざまなことを私たちに訴えかけてきます。
読み手が違えばその姿はあつい男の生きざまというシンプルなテーマ以外のいろいろな発見があることでしょう。
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力石の死後もなお彼に影響を与え続けられ成長していくジョーの生きざま。すべてが熱く、すべてが潔い。
[ 評価 : 5 ] 2009-10-25
読み終わった後はその余韻で一晩くらい熱くなっちゃう。そんな経験は誰しもおありであろう。
あしたのジョー。これほどまでに日本の青少年を薫陶せしめた漫画は他にあっただろうか?
梶原一騎の燃えるような哲学とちばてつやの犀利な筆致によって見事に描ききられたこの漫画はまさに戦後漫画界の金字塔である!
「ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどまっ赤に燃えあがるんだ。そしてあとにはまっ白な灰だけが残る。燃えかすなんか残りやしない。まっ白な灰だけだ」
拳闘に青春を投じるジョーの姿を見るにつけ、僕はいつも身につまされる思いがする。力石の死後もなお彼に影響を与え続けられ成長していくジョーの生きざまは感に堪えない。
ドヤ街の住人達に見せるジョーの愛想のよさ。
段平や葉子に対するすげない態度。
杳として知れないジョーのさいご。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。
すべてが熱く、すべてが潔い。
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ハングリー
[ 評価 : 5 ] 2008-01-27
ジョー、どこに向かっているんだ。
明日は、わからない
だけど、確かにある
たとえ、燃え尽きても、
その魂は、目覚めたままだ
このマンガには、一種の哀愁と
人間くささがある。
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これは戦後最大の傑作だ。
[ 評価 : 5 ] 2006-12-16
作品は古い。しかし新しい。感動の大巨編である。殺し屋・死神とまで言われた矢吹だが、彼ほど人間的な主人公がかつていただろうか。人間としての落ち込み具合が凄まじく、絶妙な泥臭さが滲み出ている。漫画界の堕落論である。
力石を死に至らしめたテンプルへの一撃、これにより矢吹は顔面への攻撃を無意識に避けてしまう。意図的に顔面攻撃するが、度重なる嘔吐で中央リング界を追い払われる。「拳闘はどこだってできる」という信念の下、ドサ回りのリングへ歩むジョー。胸が苦しくなるほど切ない凋落である。
金竜飛戦での減量で矢吹は完全に力石の亡霊を断ち切ったと私は思う。骨太な体に無駄のない肉体、フェザー級の破壊力とバンタム級のスピードを手に入れたからだ。「俺はバンタムで生きる」と語る矢吹はバンタム級で死を迎える覚悟を決めていたはずだ。
乾物屋の紀子に「ボクシングで明け暮れる青春は寂しくないの?」と問われ、「完全に燃焼して真っ白な灰だけが残る。後には何も残らない。死にもの狂いで殴りあうことに充実感があるんだ」と答える。「矢吹くんに付いて行けない」と紀子に見切りを付けられても、無言で佇む矢吹はニヒリズム・男の哀愁を漂わせる。私の最も好きなシーンである。
カーロス・リベラやハリマオ、ホセ・メンドーサとの対戦も魅力的だが、全体として言えるのは、エスタブリッシュメントに対する矢吹の闘いこそ、この物語の真髄なのである。ドヤ街・少年院・ドサ回り・孤独・減量・喝采と罵倒、そして廃人・・・。これらのキーワードがまさに矢吹そのものなのである。人間の底辺から幾度となく這い上がる矢吹には、いわば昭和の果実が凝縮されているのだ。貧しさを乗り越え、生まれや出自を拳ひとつでブチ壊し、一躍スターダムにのし上る。それでいて決して完璧ではなく挫折もする。パンチドランカーに蝕まれた不完全な英雄、そこを読者は支持したのだ。感銘を受けたのだ。熱狂したのだ。例の有名なラストシーンのように、貧しい戦後日本人は誰しも真っ白な灰になるまで燃え尽きたい心情を持っていたのである。矢吹こそ戦後の日本人が胸に抱き続けた東京ドリーム、伝説に他ならない。
著者は一貫して安っぽいハングリーさではなく、男のエンブレム(紋章)こそを重視している。つまり勝利への飽くなき探究心よりも、男のプライドを描きたかったのだ。豊かになった現代日本では、男の誇りはおろか、ハングリー精神すらない。だからもはや「あしたのジョー」を超える作品は有り得ないだろう。
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これなら「大人買い」できる?
[ 評価 : 5 ] 2006-04-08
あしたのジョー、DVDボックスには二の足をふむ非ハードコア・ファンにとっては電車の中でイッキ読みできるこの文庫版ボックスは有難い。
20年以上前に読んだものを、今、大人(オヂ)になって読み返して、「懐かしい」と感じることはあるでしょう。でも、当時と同じくらい感動できる作品はそうそうないのではないでしょうか。
倒した強敵に感じる深い友情。倒さなければ、倒してからでなければ友情を感じないという倒錯。そういうジョーの人間らしさがわしづかみにした、心の中の少年の部分は長じても変わっていなかったことを確認できたのは密かな喜びでした。
12巻目を読み終えてしまうのが名残惜しかった。
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